大阪府枚方市 個人レッスンのエレクトーン・ピアノ教室「こえだかミュージックスペース」です。
今回は、楽譜を読む方法、
「楽譜に書かれた音符がどの音なのか」
を読み取る方法についてのお話です。
タイトルにもありますが、それには2通りの方法があります。
こちらの楽譜でみていきましょう。
「よろこびのうた」
↓
(手書きですみません)
一つめの方法は、その音が何の音か、一つづつ読み取っていくものです。
(この方法を使う人が多いと思います。わたしもこれで習いました)
その方法で読むには、こういうことがわかっていることが条件になります。
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先ほどの楽譜の場合は、この5つの音が使われています。
これを覚えていれば、楽譜が読めます。
だから、これを覚えるために、音符カードを使ったり、プリントやドリルを使ったり、いろんな方法で繰り返し学びます。
しかし、この学習が子どもにはなかなか大変なのです。
すらすら覚えないからといって、決してお子さんのせいにしないでいただきたいのです。
この世界を理解するだけの発達段階に達していない場合もあります。
この「線が5本」の上を〇がうろうろすることで、音の高さや長さを表す仕組みは、簡単にわかるものではありません。
大人だって、そうなんです。
わかりづらいものを繰り返すのは、つまらないものです。
しかし、つまらないものにならないよう、一人一人に合わせて、学び方を組み立てることが必要になります。
さきほどの、「5本の線の上の〇が、何の音を示すのか」を覚えていなかったら、楽譜に音の名前を書くことになります。
↓
書きこんだ音の名前を見ればよいのですから、こうすればすぐにわかりますね。
楽譜は見なくて済みます。ということは、これと同じ。
↓
楽譜を読んでいたはずなのに、楽譜が不要になってしまいました。
これでは、楽譜を見ることからますます離れてしまいます。
というように、5本の線で表される「ドレミファソ」がわかるようになってから、曲の楽譜を読んで弾く段階へ進まないと、音の名前を楽譜に書きこんで弾いてしまうことがあり、これによって楽譜を読まなく(読めなく)なってしまうことがあるわけです。
「習っているけれど楽譜が読めない」という場合は、このパターンもあるかも知れません。
さらに、音の名前がわかっても、その音がどの鍵盤なのかが、すぐにわからないと、弾くことはできません。
わからない場合は下図のように、鍵盤に音の名前を書いておく必要があります。
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鍵盤に音の名前が書いてあれば、さきほどの、音の名前の文字だけのものだけで、弾くことができます。
もう一つの方法は、次の音がどれだけ離れているかの「間隔」を見ていくものです。
さきほどの「よろこびのうた」の楽譜をもう一度。
↓
最初の音と2つめの音は、同じ。
2つめから3つめは、高い方の隣の音へ。
3つめから4つめは、高い方の隣の音へ。
4つめから5つめは、同じ。
5つめから6つめは、低い方の隣の音へ。
鍵盤上では、高い方は右方向。低い方は左方向。手の指も同じ方向へ移ります。
高い・低いは、五線譜の仕組み(隣の音に進むには、線の上・線と線の間の2種類が交互に順番に上がっおたり下がったりする)がわかっていれば、判別可能です。
〇の位置の高さも参考になりますね。
隣の音に進むには、隣の指を使う。
一つとばしの音に進むには、一つとばし(隣の隣)の指を使う。
5つの音の範囲であれば、「ドレミファソラシ」を知らなくても、最初に手をおく場所と最初に弾く指のがわかれば、弾けます。
例えば
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この5つの印の場所に5本の指を置き、真ん中の中指からスタート。
これで「よろこびのうた」の練習ができます。
この方法だと、移調(キーの変更)が簡単です。
例えば、手の置き場所をこのように変えてみます。
↓
手の置き場所が変わっても、動かす指の順番は全く同じです。
ピアノの入門~初級の曲のメロディは、隣または一つとばしへ進むことがかなり多いので、この方法はかなり使えます。
楽譜を読むことが苦手だったお子さんが、この方法を通して、
「わたしも、楽譜が読めた!」
と、苦手意識が軽減したということがありました。
当教室では、この2つの方法を使いこなせるように、両方を学んでいます。