枚方市 エレクトーン・ピアノ教室 こえだかミュージックスペース

枚方市駅からバスと徒歩で10分、山之上北町。1回ずつの予約可。子どもから大人まで、基礎から丁寧に学ぶ個人レッスン。障害児者、応相談。

楽譜が読めないままだったお子さん。つまずきの原因をさぐる。(前半)

大阪府枚方市の個人レッスン エレクトーン・ピアノ教室「こえだかミュージックスペース」です。

 

前回に引き続き、以下の4つの画像
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これらがすべて「ド」だと思って、レッスンを続けておられた小1のお子さんのお話です。

 

今回は

なぜ、こんなことになってしまったのか?

の前半です。

 

まず最初にはっきりさせておきたいのは、お子さんは何も間違っていないということです。

 

この子は向いていないとか、この子の覚えが悪いとか、そんなことはありません。

「この形はド」だと、見事に覚えました。

ちゃんと覚えたからこそ、全部がドだと答えることができたのです。

 

まず考えられるのは、このお子さんが年中のこの時点で、五線譜のこの「ド」を理解できる発達段階に達していたかどうかという点。

 

年中児さんといえば、色の名前はだいたいわかっていて、読めるひらがながあるものの、

「みぎ」「ひだり」があいまい、

音の「たかい」「ひくい」はわからない、

数字は順番に言えても数値・数量としては理解していない、

といったこともあって不思議のない段階。

 

この「ド」の音符を教えるにあたっては、次の2点を確認したいと思います。

 

◆見えない「ド」という”音”が、見える形で存在する。

1つは鍵盤上に、一つは楽譜上に。

この三者が同じものだとわかるかどうか。

 

◆音符を見て「ド」だと判断するために

「五線」「ト音記号」「形」「場所」

の4つが揃っていることがわかるかどうか。

 

このお子さんが学んだ時には

 

音の名前でいつも歌っている「ド」

2つの黒い鍵盤左下の「ド」

ト音記号がくっついた五線の下にあるおひげの「ド」

 

いろんな「ド」が続けて出てきたことになります。

年中児なら

「ド」がいっぱいあって、わからな~い!

となっても不思議ありません。

もちろん、これでわかる年中児さんもおられるのですが。

 

(わかる→〇、わからない→×、ではありません)

 

同じことを学ぶにしても、年中児・年長児・小1では、その手法は当然違ってきます。

今やらずに、もう少し後回しにして、今持っている力で学べること・伸ばせることを課題にして、力をためていく進行もあります。 

 

そもそも、大人だって読めない人がいる楽譜。小さいお子さんが簡単にわかるものではないのです。

 

楽譜に限らず、学びはお子さん一人一人の発達段階に合わせて、導入・進行することが必要です。

これが、当教室が個人レッスンである最大の理由です。

あらゆる場面で「個」は大切にされるべきだと考えています。

 

次回は

なぜ、こんなことになってしまったのか?

の後半です。